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はぜのメモ帳

ニッチな地域スポーツの話とか思う事とか。

Vol.7 “グッドコーチ”育成に向けた国の動きについて

2012年、大阪市立桜宮高校でバスケットボール部の男子キャプテンが、顧問の男性教諭から体罰を受けた翌日に自殺した。スポーツ関係者の間では、3年以上がたった今も記憶に新しい。

 その翌年2013年2月、当時の下村文部科学大臣は記者会見を開いた。

下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年2月5日):文部科学省

さらに2013年7月には「スポーツ指導者の資質能力向上のための有識者会議(タスクフォース)報告書」が出され、同年8月には「体罰根絶に向けた取組の徹底について」文科省から各都道府県知事・教育長などに通知が出された。
タスクフォースについては、室伏氏が表紙で書籍化されている。Amazon中古なら安価で手に入るので、興味のある人は手に取ってほしい。

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しかし『体罰は犯罪!体罰でしか子どもを指導できないような指導者は辞めるべきだ!』と言うは簡単だが、重要なのはその啓発が実を結ぶことだ。

そこでスポーツ庁…当時の文部科学省は2014年度、ある事業を開始した。

コーチング・イノベーション推進事業

新しい時代にふさわしいコーチングの確立に向けてグッドコーチに向けた「7つの提言」:文部科学省

日本体育協会スポーツ指導者育成部は、2014~2015年度、上事業を受託して「コーチ育成のための『モデル・コア・カリキュラム』作成」に取り組んだ。

モデル・コア・カリキュラム…長いので『MCC』とさせてもらうが、

  • ワーキングチーム(スポーツ医・科学、スポーツコーチング専門員等で構成)
  • 専門研究委員会(体育系大学教授等)

ワーキングチームがMCC案を出し、専門研究委員会がアドバイス…という2段柱でつくられてきた。そのMCC、2016年度からどのように現場へ導入を図されるかというと、3つの道筋がつくられている。

  1. MCCをコーチ育成カリキュラムのスタンダードとして位置づける
  2. MCCを修了していなければ、グッドコーチではないという認識の上、修了者(有資格者)と無資格者を明確に差別化する覚悟を持つ
  3. 日本体育協会を中心に、スポーツ界全体でコーチの成長を継続的に支援する体制を強化&コーチ経験者が専門家として携わっていける場(職域)を確保する

1について、日本体育協会では、
体育系大学への導入
日本体育協会公認スポーツ指導者養成講習会『共通科目』カリキュラムをMCCに沿った内容に改定
→教員養成系大学、スポーツ系専門学校など全ての学校へ導入
→日本スポーツ界におけるコーチ育成の共通認識として定着させる…
まで検討しているらしい。

これは、Sports Japan Vol.20にも記載されている。
http://www.japan-sports.or.jp/publish/tabid/661/pdid/127/Default.aspx

体育系大学における導入については、

  • 授業科目名・教育手法・履修順序等については各学校に任せる
  • 各学校が既に定めている授業科目の読み替えや内容の修正、新科目として導入する方法などが想定されるが、導入方法についても各学校に委ねる

となっている。

もし『共通科目』の内容が大幅変更されることになれば、既に日本体育協会JOC、中央競技団体で登録している指導者についても、再度受講・試験受け直し等が必要になるかもしれない。なお『共通科目』へのMCC導入については、2018年~の実施に向けて調整中とのこと。

後のち、日本体育協会および中央競技団体のHP等で随時情報提供されるようですが、これは要チェックですね。