はぜのメモ帳

ニッチな地域スポーツの話とか思う事とか。

Vol.6 月経やピル…男性がタブー視しがちな単語が飛び交う「女性スポーツ勉強会」

元メダリスト・トップアスリート、大学教授、指導者、関係機関、行政、民間企業… スポーツを愛する全ての人が、女性×スポーツについて0から100まで学べる勉強会があります。

その名も「女性スポーツ勉強会」

月経や生理、ピル…男性がタブー視しがちな単語が飛び交う

2014年8月に第1回、2015年2月に第2回、2015年8月に第3回、2016年2月に第4~5回…と年1~2回ペースで開催されている女性スポーツ勉強会。ネーミングもあって最初はほぼ女性のみの参加でしたが、回を重ねるごとに男性も増え、今では男女比0.7:1といった感じ。会場は毎回、東京ウィメンズプラザ

同じ内容は一度としてないので、はぜも毎回参加していますが、初めて参加した時の衝撃たるや凄かった…いったい目から何枚の鱗が落ちたのか。

はぜが残したメモから、少しばかり紹介します。

  • 利用できる(運動量にあった)エネルギーが不足するor過度なストレスに身を置くと、脳が「妊娠している余裕はない」と卵巣に指令を出す→月経異常になる→骨の形成に重要な女性ホルモン(エストロゲン)が減少→骨粗鬆症の可能性が高くなる。
  • 小学2年生で初潮がくる子がいる(各学年に1~2人はいると言われる)月経が来ると身長が止まってしまうので、あえて生理を遅らせる薬を服用させることもある。
  • ヨーロッパでは、7割近くの女性アスリートが低用量ピルを使用しているが、日本では「癌になる」「太る」等の誤った情報が流れ、欧米と比べて30年ほど遅れている。
  • 女性は出産のため骨盤が開いてるので、膝にか負担大きく、前十字靭帯損傷が男性の約4~5倍である。
    女性アスリートには「生理が止まって一人前」という風潮まである。アスリートは強靭な体を持つが、決して健康体とは言えない。

この通り、決してスポーツに特化した勉強会ではなく、まず女性の身体について専門家から今一度正しい知識を得たうえで、女性スポーツの環境について考えようといった内容です。なので、一見男性が「聞いてはいけない」とタブー視しがちな単語が当たり前のように飛び交います。

それがこの勉強会の最大の魅力。

NPO法人バレーボール・モントリオール会(通称:モン・スポ)のHPに詳しい報告書があるのでおススメ。

montreal.sports.coocan.jp

実際に男性参加者が現場でこの知識を活用できるようになるまでには、まだ年月がかかるでしょう。不意に生理なんて口にすると、セクハラ扱いを受けてもおかしくありませんから。でも、知識として持っているのといないのとでは、女性選手への理解度が全く違います。

だからこそ、男性指導者にこそ一度は聴いてほしい内容です。